2008年12月18日木曜日

メーメー番外編

 先日お知らせしましたように、先週一週間ほど、我が家にタイの高校生留学生がホームステイしておりました。これは前に、ホストファミリーの登録をしてあったもので、実のところ、クリスマスの忙しい時期で「大丈夫かな~」という不安もあったのですが、在タイ時代は毎日、高校生たちと遊んでいた私、やはり断るには残念で、引き受けました。

 高校一年生のO君、とても優秀な生徒さんで、タイでは二時間かけて遠いところの有名な?高校に通っているらしく、帰宅後も塾、睡眠時間は4時間(これは根拠があるらしい)、将来は技術者か医師を目指しているという典型的な頭いい路線を突っ走っている高校生でした。それはともかく、彼との1週間はとても楽しかったのですが、ちょっと早朝のお弁当作りが久し振りだったので、大変でした。

 私、明石の児童自立支援施設時代(いろいろな時代があります・・・)、生徒を高校に通わせていて、毎日5時起きでお弁当と朝ごはんを作っていました(6時出発!)。彼も2時間くらいかけて高校に通っていたのですが、今、思うと「よく3年間も続いたよな~」って、今回、我ながら改めて感心したりしてしまいました。とても可愛がっていた生徒だったので、里親に行くなどという話を断って、「うちの寮から3年間通わせる!」と大見栄をきった手前もあったのですが、お弁当を休んだことはなかったように記憶しています。実は大見栄をきったというのもあったのかもしれないけれど、生徒のお弁当というのは手が抜けないのです。自分の子どもなら、体調が悪かったりすると、「ごめーん、今日はコンビニでおにぎりでも買っといて~」とでも、言えようものですが、生徒となるとそうはいきません。この生徒とは(私としては)かなりの信頼関係があったと信じているのですが、それでもやはり、そういう言葉を言うことはできませんでした。愛情というのは「心」が大切なのだとは思うけれど、やはりその表現としての「手間ひま」も欠くことのできないものの一つだと信じているからです。とりわけ、親にさえ「心」も「手間ひま」もかけてもらうことの少なかった子ども達に対してはなおさらのことです。
 もちろん、お弁当を作り続けたくらいでは「信頼関係」が揺るぎないものになるはずなどなく、彼との5年間の間には、本当にいろいろなことがあり、簡単にここで言葉にすることはできないほどのものだったのですけれどね。まあ、そういう彼も今は「社会人」となり、時々(「ちょっとアンタにはもったいないんじゃないの?」というくらい素敵な)彼女を連れて、我が家に遊びに来てくれます。うれしいことです。



 さてさて、そのような理由もあり、今回も久しぶりに昔のお弁当の本など引っ張り出して来て、腕をふるったことでした。その数日だけ鬼頭先生のお弁当も(彼のついでのおかげで?)やたら豪華になり、びっくりしておりました。ははは。



 O君の話から昔の話になってしまいました。さて、このO君、とてもいい子で、タイの国民性もあるとは思うのだけれど、とてもとても「遠慮しぃ」で、ほとほと困りました。家族全員座るまで絶対座らない、部屋のストーブも何度言っても絶対に自分ではつけない、買い物に行ったら、(我が家の子ども達と一緒に)選んだおやつも「自分で払います!」と絶対に手放そうとしない(毎回取り合い!)、お寿司が好きというので回転寿司に行ったら、ひと皿も自分からは取らない!(ついでに家でも大皿料理や鍋はほとんど取らない!)、お皿洗いは家族の分を全部毎日してくれる・・・と、本当にどうしたものかと、遠慮され疲れしてしまうくらいでした。



 タイは(もちろん日本も)、いろいろ問題を抱えている国だとは思うのだけれど、こういう遠慮とか、控えめさとか、気遣いとかって、やっぱりアジア人なのかなあって感じたりもします(いや、タイ以外のアジアはあんまり知らないのですが)。この前のニュージーランドの高校生は、結構カルチャーショックがありましたから。

 まあ、そのO君も今日は、帰国の日です。我が家が、そして日本が彼にとって良い思い出となりますよう祈っています。

 番外編ということで、好きなことを書かせていただきました。「あおぞら」も今年、残すところ明日のみとなりました。今日まで守られましたことに感謝するとともに、明日の1日とクリスマスコンサートも祝されたものとなりますように、祈りたいと思います。

インマヌエル・アーメン

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