2009年7月12日日曜日

最後の一週間

あおぞらの一学期、一週間リズムよく過ごせるのは先週一週間で終わりました。最後ということで、ラストスパート、いろいろな行事を入れてしまって、ちょっと息切れ気味で、メーメーを書く余裕もありませんでした。ご無沙汰です。

まず月曜火曜で、たなばたの飾り付けをしたり、短冊に願い事を書いたりしました。笹はもちろん我が家の庭、一本ちょうどよいのが生えていたので、少し前から切らずにおいていたもの、あと普段はあまり使わないいろがみを使って星を作ったりしました。星と言えばトランスパレントも折りました。私、偏狭なのかと思ったりもするのですが、トランスパレントもあまりにシュタイナーシュタイナーしているので、シュタイナーシュタイナーに辟易していたこともあって、わざわざには貼っていなかったんだけど、そういうことももうどちらでもよくなった今は、トランスパレントの紙も残っているし、午前中のお部屋遊びに時間に折ってみました。窓に貼って改めて見てみると、幾何学の模様と色の濃淡が出て、とても美しく感じられました。色褪せたトランスパレントは好きではないので、その頃まで飾っておいてみたいと思います。

さて願い事はというと、すぐにパパッと思いついて遊びに行ってしまう子どもや、「例えば~」と私が例に出したものを即座に言う優等生?な子ども、結局最後まで思いつかずに「う~~~~ん」と言いながら、終わってしまった子ども・・・・と本当に様々でした。まあ、幼児さんですから、願い事といっても自分の中から出てくるというのはまだ難しいのかなあ?と感じたりもしました。ま、でも、楽しい行事の一つとして、書いてみるというのもよかったかな?という程度に考えています。「こすずめに乗ってお空を飛べますように」というのは、かわいかったですね。私も空を飛びたい~~~ですが、・・・こすずめじゃ、無理だな・・・つぶしてしまいそう・・・ははは。

さて火曜水曜は家庭訪問に面談が2組・・・と終えて、金曜日は来年度入園説明会でした。いや、いつも書いていて、しつこくて申し訳ないのですが、人前で話さなければならないという試練・・・乗り越えました~と言っても、私の負担を減らすべく司会進行してくださったお母さまのご努力は豊かに実を結んで、ずいぶん私が話をする場面は削減されており、感謝感謝でうまく終わりました。本当にありがとうございました。こちらの説明会の成果はともかく、毎年の説明会や園庭開放などを軌道に乗せてくださったお母さま方、重ねてありがとうございます。来年も開園することができそうな雲行きになってまいりました。ありがたいことでございます。

来年のあおぞらの状況はこんなに平和なのに、世界は平和じゃないですね。今はただ新疆ウイグル地区のウイグル族の方々のことを思い、祈りたい気持ちです。大学の時から何だかあの辺りには憧れがあって、ウルムチやトルファン、カシュガルなど行ってみたいところの一つでした。大体、中国ってどこの町に行っても灰色がかっていて、同じような建物があるので面白みがなく、シーサンパンナとかの少数民族のいるところとか、ウルムチなどのウイグル族の住んでいる辺りが楽しそうですよね。で大学時代は時間とお金の都合で、ウイグル地区はあきらめてシーサンパンナに行こうと思ったんだけど、昆明から飛んでるはずの飛行機が飛ばなくなり、ガッカリあきらめて帰ってきたことがあります。いや~~~、その時の中国旅行は本当に悪夢なことがいっぱいいっぱいあり、一言では言えないので、また機会があれば書きますね。大学の二学期の帰国は無理かと諦めかけた必死の旅行でした。

いやいや、それはともかく、本当にウイグル族の方々の怒り心頭のお気持ちお察しいたします。核実験のせいですごい健康被害がでている村なんかもあるようですし(先天性の障害や、白血病)、地下資源としての価値とゴミ箱としての役割・・・本当に1日も早くウイグルの方々に平安が訪れますように祈ります。中央アジア(トルコ系民族のいるところ)って近いのに遠いですよね。残念なことです。

さて、この土日は、カルト集団についての本を読んでいました。きっかけはもちろん村上春樹の『ⅠQ84』です。この作品は、誰が見ても、オウム真理教やエホバの証人、ヤマギシ会などのことを一つの重要なテーマとして取り上げており、それは十数年前に出されたサリンの被害者の方々の聞き取りノンフィクション作品の「アンダーグラウンド」の体験から熟成期間を経て、小説という形で世に出されたものだと思います。私は「アンダーグラウンド」ももちろん読んだのですが、あまりにしんどい内容で、こちらは一回しか読まず、また「アンダーグラウンド2」として出されたオウム信者側の聞き取りのほうも読めずにいました。ただ今回『1Q84』を読んで、そのあたりのことが分かっていないと、『1Q84』も理解することが難しそうだったので、その2冊とか、その他、カルト集団について書かれた本を読んでいました。

私は高校の時の先生の影響だと思うのですが、「宗教」に生きている人に対して、なぜか邪険にすることができません。だから大学の時も京都の街なんか歩いていて、声をかけてくる真面目そうな(でも何か怪しい)人の話をついつい聞いてあげてしまったり、署名をしてあげてしまったり、ビデオを見せられたり、一回なんか、下宿のワンルームマンションまで押しかけられたり・・・・したことがあります。今も棚倉の駅前に「エホバの証人」の会館があって、そこからしょっちゅう人がやってきます。エホバの証人に入る?つもりは全然ないので、断ればいいんだけど、何かお気の毒でついつい話を聞いたり、「目覚めよ!」のパンフレットもらったりしてしまいます。・・・申し訳ないけど廃品回収直行なので、資源の無駄遣いなのだけれど・・・。

でも、こういう本を読んでいたら、やっぱり「自己」というものを最終的に教祖(的なもの)に預けてしまうという生き方はどうなのかなあ・・・???と改めて思いますよね。たとえば自分の子どもより教義の実践のほうが大事になってしまう生き方とかって・・・どうなんでしょうね???その人たちに言わせると、より大きな使命のために働いているわけだからいいんだってことになるんでしょうけれど・・・。難しい問題です。

ただ、村上春樹も何度も何度も言っているように、オウム的な生き方というのは、オウムという絶対的な悪という「向こう側」にあるものなのではなくて、自分たちの足元のそこここにあり、決して他人のことではないのではないか?というのは強く思います。こういう言い方は非常に語弊があるかもしれないし、お気を悪くされる方もあるかもしれないのだけれど、シュタイナー学校というようなものも、一つ間違えばそのような危険性をはらんでいる集まりなのではないかと思います。前にも書いたけど、自分たちだけが世間のけがれみたいなもののないところでピンクのカーテンひいて、美しくリコーダー吹いていればいい・・・というような形になる可能性をはらんでいるということです(もちろん「あおぞら」も同じです)。

「自由への教育」でありながら、人々は(とりわけ日本人は)本当のところ「自由」を求めてなんかいなくて、何かの大義のために自由を奪われて強制されることを望んでいるのではないか?と感じることもよくあります。そのほうが生き方としては楽だし、責任を負うという重圧からも解き放たれるからです。

いや~~~何を書きたかったかわからなくなってきました。フロムが好きなので、「自由からの逃走」を今回思いだしたというのもあります。

ちょっと週末に3冊ほどまとめて本を読んだので、その感想を書きたくなってしまいました。もう少し熟成させてから書いたほうが良かったかもしれません。ごめんなさいね(村上春樹だって十数年熟成させたんだから)。

さてさて、あおぞらも残すところあと一日です。明日はKちゃんのお誕生日会です。お引越ししてしまうSちゃんHちゃんのお別れ会もしたいと思います。大切な一日になりそうです。体調を整えて臨みたいと思いまーす。暑くなってきましたが、皆様もご自愛くださいませね。

ではまた。

3 件のコメント:

J君の母 さんのコメント...

七夕の行事は幼いJにとっても印象深かったようで、「ささのはさ~らさら~♪」と頻繁に歌っております。(何故か絶叫風)最後は「きんぎんつなぐ」だと言い張り、正しさを主張する姉(それは「すなご」やで!)と些細な喧嘩をしております。それでも最後は折れて「つなぐ~♪」と歌ってあげているのを聴くと、う~~ん、微笑ましい。。。と嬉しく思っています。
先日星の祭りのファイヤーから立ち登っては消える火の子を眺めながら「火の子は元気やなぁ。。。火の子は飛べるのに、どうしてJ君は飛べへんの?」とJに問いかけられ、言葉を失った私です。。。短冊からもよほど空を飛びたいらしいですね(~_~;)

学校についてのお考え、共感するところが多いです。シュタイナーさんも本当は「そういう意味ではないよ。目の前の子供をよく見てください」って思ってらっしゃるかも、と感じる時もあります。
二人の子供を通して思うことは、今子供が楽しんで味わっている時を大事にしてあげることができればいい、と思っています。

今日はKちゃんの「のいちごプリン」を食べられた事が何よりうれしかった様で、そればかり話しています。きっと味もおいしかったし皆と同じ物を同じテーブルで食べられた事がとても嬉しかったのだとおもいます。
Kちゃんのお母さんにもJが食べられるメニューを工夫して頂いて、本当にありがとうございました。

papaiyamama さんのコメント...

智子先生の大胆で、正直な文章に、共感することが、かなり多いです。
自分の思いを表現する先生の姿勢が、素敵だです~
何が一番大切なのか?
自由ってなんなのか?
本当に目の前の子どもたちをまっすぐに見つめるってどいうことなのかな?
と久しぶりに考えてみました~

とも子先生 さんのコメント...

J君のお母様。

暑い夏休みが始まりましたね。J君はどのような日々を過ごされていますか?お姉ちゃんと遊んでもらっているのかな?

最終日、少し時間が足りなくなってしまって、「のいちごプリン」を楽しんで食べていたJ君を急かせてしまうような感じになってしまいました。うれしい体験だったのに申し訳なかったです。ごめんね、J君・・・。


papaiyamamaさん

お久しぶりです。読んでくださっているのですねーーー。コメントもありがとうございます(いつでも入ってきてね♡)。

papaiyamamaさんも今までいっぱい悩んできたはず!なので、共感してもらえるとうれしいです。しかし私「大胆」???ではないつもりなんですけどねーーー。ちょっと気をつけなければ・・・。。。